20 誤判対策室

講談社文庫

石川 智健

2021年8月12日

講談社

902円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

刑事と検事、弁護士の3名からなり、冤罪の可能性を再調査する「誤判対策室」に所属していたベテラン刑事・有馬は、その後定年を迎え同じ部署で再雇用された。検事の春名はそのまま留任していたが、弁護士の世良は独立し民間企業・法務部出身の潮見が後任に就いていた。新体制となった対策室に1本の電話が入る。三ノ輪警察署からだった。所轄内で死体が発見され、容疑者を緊急逮捕。出頭してきて自白も取れていたのに急にそれを翻したのだという。容疑者は3年前まで東京地裁にいた元裁判官の紺野。容疑をすべて否認したうえに、有馬にしか真実を話さないと言って有馬を指名してきたらしい。盗聴をシャットアウトされた取調室で有馬は紺野と対面する。そしてあろうことか紺野はゲームを持ち掛けてきた。「私の完全犯罪を見破って起訴できなければ、娘さんをこの世から消します」誰にも打ち明けられない「賭け」に乗らざるを得なかった有馬。期限20日間の不条理なカウントダウンはすでに始まっていた。紺野の目的はいったい何なのか!

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