
「正しい戦争」は本当にあるのか
講談社+α新書
藤原 帰一
2022年5月20日
講談社
990円(税込)
人文・思想・社会 / 新書
「ぼくは抽象論が嫌いなんです」--そう宣言して、「戦争と平和」を論じた名著を、新書版として再刊。 経済のグローバル化が進み、世界中のサプライチェーンがつながったことで、国家間の大規模な戦争が「不合理なものになった」と思われていたいま、なぜロシアは侵略を開始したのか。 独裁的な指導者ひとりの個性や、権力への渇望だけでは説明できない戦争の深層を、日本最上の知性が洞察する。 その磨き抜かれた言葉は、読む者を突き刺し、認識を一変させる力に満ちている。 「〈力〉から〈民族〉へ、〈民族〉から〈デモクラシー〉へという流れが、まさに新しい対立を作っている」 「政治でも経済でも、お金持ちのグローバリズム、貧乏人のナショナリズム」 「東西の緊張が高まるとヨーロッパは戦場になる」 「米ソが同じ側にいるってことは、地域紛争に大兵力を駆使できるってことです」 「核は使えない兵器ではなく、大規模な兵器に過ぎません」 「冷戦が終わったことじゃなくて、こういう終わり方をしたことがあとあと尾を引いた」 「小規模で短期の戦争を伴うと、戦争という行動は合理的なんだというふうに考えられちゃう」 「自由主義っていうのはヘタをすれば戦争抑制どころか、これまで以上に強い軍隊を生み出した」 「自分たちが侵略されてもいないときの軍事行動は、単純に侵略戦争以外のなにものでもない」 「平和はお題目じゃない。必要なのは祈る平和じゃなくて、作る平和です」
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書痴夢
面白い
インタビュー形式と言うこともあり、とても分かりやすいし面白い。極端な保守もリベラルも結局はファンタジーに過ぎず、現実的には隣近所との付き合いをするようにする超地道な活動とかが紛争や戦争の解決策になるというのも、なんだか分かる。 それから、不勉強で知らなかったが、日本国憲法の外からの見方(悪者日本に武装させない)はなるほどなぁという感じだった。 今、ロシアがウクライナに侵攻したことでまた一気に世界の状態が変わっている今だからこそ読むべき本だと思う。
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