数学者の夏

講談社文庫

藤本 ひとみ

2023年6月15日

講談社

858円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

事件も恋も因数分解! 天才高校生・上杉和典が夏休みのステイ先で遭遇した 村を揺るがす事件とは? 伝説の探偵チームKZ復活!? リーマン予想の証明で壁にぶつかっていた上杉和典は、夏休みに伊那谷の学生村を訪れる。羨むほどの数学的センスを持つ元京大生と知り合い、数学に没頭するはずが、村では不穏な事件が頻発。中学時代に付き合った立花彩と再会した和典は事件の解決を試みるが、やがてそれは過去の殺人事件にまで繋がってゆく。

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Readeeユーザー

(無題)

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3.9 2023年11月20日

数学に行き詰まった上杉和典が夏休みに訪れた山奥の村。ガソリン泥棒、資料館荒らし、訳ありげな医者、態度急変した工場長、寝ていた時間に点いていた灯、もごもご返事の老婆。謎だらけな村になぜかワクワクしてしまう上杉。何の事件も起こらない。それはすべて社会情勢と数学のおかげ。あ、破廉恥犯がひとり捕まった事件があった。祭りは始まり、旧友(彩)との関係が修復される。伏線の回収と落ち着き先が見事なミステリー。初めての藤本ひとみに大満足。他の関連作も読んでみたい。

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ドクショ

(無題)

starstarstarstar 4.0 2023年08月13日

 「探偵チームKZって、つくってた」「犯人探ししようか」「昔みたいに、また一緒に」・・・上杉和典くんシリーズがジュブナイルで30冊も出てるなんて知らなかった。ずっと読んできた人は、ここの部分、切ないだろうな・・・  高校生の上杉和典くんの行動原理は「人の役に立ちたい」。で、ストーリーとしては、能力があるのに不遇な人の救済が共通項かな。  ただ、やりすぎの面がある。和典くんは、男女問わず、この人と生きていこうと簡単に決断しすぎる。その背後には、数学好きの高校生としての将来の不透明感があるのかも。数学では将来の職業に限定があるから、他人の人生に依存しているのではないか?

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