日本人の坐り方

集英社新書

矢田部英正

2011年2月28日

集英社

880円(税込)

人文・思想・社会 / 新書

畳や床の上に直接腰を下ろして「坐る」。私たちが普段、何気なく行っている動作は、日本人が長い年月をかけて培ってきた身体文化だ。しかもそれは、「正坐」のみを正しい坐とするような堅苦しいものではなく、崩しの自由を許容し、豊かなバリエーションを備えた世界なのである。古今の絵巻、絵画、仏像、画像などから「坐り方」の具体例を抽き出して日本人の身体技法の変遷を辿り、その背後には衣服や居住環境の変化、さらには社会や政治の力学までが影を落としていることを解き明かす画期的論考。

本棚に登録&レビュー

みんなの評価(1

starstarstar
star
3.1

読みたい

3

未読

0

読書中

0

既読

3

未指定

9

書店員レビュー(0)
書店員レビュー一覧

みんなのレビュー (1)

Readeeユーザー

(無題)

starstarstar
star
3.1 2018年01月27日

先日、小学1年になる孫に「朝鮮人じゃないんだから、そんな座り方をしてはいけません。キチンと座りなさい」としかったが、あとになって「平安時代の女性は、確か立て膝でなかったか」と思い出して確認のために、本書を手にとった次第である。 で、どうであったかというと、かつての日本人は日常、武士、女性、茶人などでも胡座(あぐら)、立膝で座る事が普通であったようだ。中には、いまでいう所のヤンキー座りさえあった。平安時代の十二単や袴は、下半身が大きく作られており、あぐらを組むことを前提に作られているほどである。今でいう正座、端座は江戸時代初期に広まったが、それは、以下のような理由による。江戸幕府の参勤交代制定により、全国から集められた大名達が全員将軍に向かって正座をする事が決められたのが始まりとされる。もう一つは、幕府が反物の寸法を改定して、着物の身幅が狭くなったことがあげられる。身幅の狭くなった着物で胡座をかいたら、下半身の奥まで人目にさらしかねない。江戸時代以前には「正座」という言葉はなく、「かしこまる」や「つくばう」などと呼ばれていたそうだ。 さらに明治時代の小笠原流教育で『正座』が定着したが、著者によれば正座に固執する事なく、色々な座り方を試せば良いという。特に結跏趺坐が著者のお勧めのようだ。私は正坐が好きである。何故なら、正座してユックリと呼吸すれば臍下丹田に気が集まるからだ。身体関節が硬くなっているので結跏趺坐は無理でも、半跏趺坐で30分も瞑想すると、心身共に充実感を得る事ができる。これは、姿勢と共に呼吸が大事なのだと思う。

全部を表示
Google Play で手に入れよう
Google Play で手に入れよう
キーワードは1文字以上で検索してください