死後を生きる生き方

集英社新書

横尾 忠則

2023年10月17日

集英社

1,210円(税込)

ホビー・スポーツ・美術 / 新書

人生は「未完成」でいい! 美術家が語るアートと死の共犯関係 ◆内容説明◆ 人は死んだらどこへ行く? そんな夢想は結局、「死=無」という地平線上におさまったりする。 だが、死の世界はそんな凡庸なものではないーー。 87歳を迎えた世界的美術家が、死とアートの関係と魂の充足について自由闊達につづる。 父母、愛猫の死から三島由紀夫、アンディ・ウォーホルらとの交流の記憶まで。 貴重なエピソードを交え、「死」とは何か? 「死後を生きる」とはどういう境地なのかを考えていく。 「人間は未完で生まれて、完成を目指して、結局は未完のままで死ぬ。これでいいのです」その言葉に触れればふっと心が軽くなる、横尾流人生美学。 本書掲載の著者とアトリエ写真の撮影は森山大道氏。 ◆「おわりに」より◆ 創作は自分の中の不透明なものを吐き出す作業だけれど、 死について本一冊分語ったわけだが、死を言葉にすることで、 自分の中の死も吐き出されたのかな? それはともかく死を恐れる気持ちは いつの間にか薄められたような気もする。 本書の進行途中で急性心筋梗塞になって死にそこなった。 死んでもおかしくない状態から、 気がついたら(別に気絶をしていたわけではないが) 無事帰還して、 何もなかったように、再び絵を描き始めていた。 ◆著者略歴◆ 横尾忠則(よこお ただのり) 1936年兵庫県出身。 美術家。 1972年、ニューヨーク近代美術館で個展。 その後も各国のビエンナーレに出品、パリのカルティエ財団現代美術館、東京国立博物館他、内外で個展を開催。 国際的に高評価を得る。 毎日芸術賞、紫綬褒章、旭日小綬章、朝日賞、高松宮殿下記念世界文化賞等受賞多数。 令和2年度東京都名誉都民、2023年日本芸術院会員に。 著書に小説『ぶるうらんど』(泉鏡花文学賞、文藝春秋)、『言葉を離れる』(講談社エッセイ賞、青土社)、小説『原郷の森』(文藝春秋)他多数。

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