フロム・ミー・トゥ・ユー 東京バンドワゴン
集英社文庫(日本)
小路 幸也
2015年4月17日
集英社
814円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
今から30年前、突然、我南人が「この子ぉ、僕の子供なんだぁ」と生まれたての青をつれて帰ってきたー(「紺に交われば青くなる」)。二十歳の亜美が旅先の函館で置き引きに遭う。たまたま同じボストンバックを持っていた紺にいきなりの跳び蹴り。それが二人の出逢いだった(「愛の花咲くこともある」)など、「東京バンドワゴン」シリーズの知られざる過去のエピソードが明かされる全11編。
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作務衣似合いすぎの紺ちゃん
お久しぶりの東京バンドワゴンです。シリーズとしては8作目、11篇からなる短編集の番外編、堀田家のメンバーの裏話や出会いなどが詰まった一冊です。 築70年の年期の入った古書店「東京バンドワゴン」。そこには4世代の堀田家がワイワイと賑やかに暮らしてます。下町情緒あふれる雰囲気大好きです。 変わらないもの、変わっちゃ困るものを守って、変わらないと駄目なものをきちんと変える。 それができているのはどれだけの人がいるでしょうか? 昔の古き良きこと、私は作品を通してしか知りません。誰にも教わったことがないから想像するだけ。あってるかどうかもわからないケド。。。 それでも心にぽっと灯がともって、ぽかぽかしてくる。私を丸ごと全部包み込んでくれる。大丈夫だよって、ここに居ていいよって、何も聞かずに受け入れてくれる気がする。 心が病んだとき、我南人さんの「LOVEだねぇ」という声を聞きたくなって、紺ちゃんの作務衣姿の優しい笑顔に会いたくなって、たまに訪れる。そんな場所が東京バンドワゴンです。
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