蛇にピアス
集英社文庫(日本)
金原 ひとみ
2006年6月30日
集英社
528円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
「スプリットタンって知ってる?」そう言って、男は蛇のように二つに割れた舌を出したー。その男アマと同棲しながらサディストの彫り師シバとも関係をもつルイ。彼女は自らも舌にピアスを入れ、刺青を彫り、「身体改造」にはまっていく。痛みと快楽、暴力と死、激しい愛と絶望。今を生きる者たちの生の本質を鮮烈に描き、すばる文学賞と芥川賞を受賞した、金原ひとみの衝撃のデビュー作。
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(無題)
たまーに「この人にしか書けないな」っていう小説に会うけどまさにそういう話。 現代版「限りなく透明に近いブルー」っぽいなと思ってたら解説が村上龍で笑っちゃった。(しかもむちゃくちゃ絶賛してた)。なるほど。 これ20歳で書いてるのすごいな、、蹴りたい背中とダブル受賞なのものすごく納得。好きな小説かと言われるとまた違うんだけど切れ味があるというか鋭すぎて危険物みたいになっちゃってる小説が芥川賞とるべきだよなと思ってる。 ヤバイヤンキーかと思いきや普通の人っぽい臆病なところもあって、でもやっぱり普通じゃない、という感じがするんだよな、ルイもアマもシバも。刹那的、は簡単にまとめすぎだけどそういう言葉がしっくりくる。 あと舌ピはマジで痛そう、、スプリットタン、って舌ピをだんだん大きくしていって先端を切り離して分かれた舌を作る身体改造らしいんだけど(作中でルイはスプリットタンに魅せられてアマと付き合いはじめ、自分も舌ピをつけ拡張をはじめる)、読んでるだけで舌がゾワってした。痛いーーと思いながらつい読み進めてしまう文。
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