
幻夜
集英社文庫(日本)
東野 圭吾
2007年3月31日
集英社
1,375円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
幻の夜を行く男と女。息もつかせぬ傑作長編! 阪神淡路大震災の直後に、出会った男と女。男が犯した殺人を知る女は、彼を徹底的に利用し、野心を実現していく。だが彼女にも恐るべき秘密がーー。名作『白夜行』の興奮が再び!(解説/黒川博行)
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starstarstar 3.3 2018年01月29日
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舞台は阪神・淡路大震災に始まり、地下鉄サリン事件等までの現実と虚構を織り交ぜて進展する。父の通夜の翌朝に起きた大地震後に、借金返済を強いていた伯父を殺害してしまう水原雅也。ふと気付くと、そばには見知らぬ女が。新海美冬と名乗る彼女に犯行を見られたのか、雅也には確信が持てない。やがて、震災が取り持つ奇妙な縁で美冬と雅也は、まるで共存するように助け合いながら生きて行くことになるのだった。震災後、2人は東京へと希望を抱き上京する。しかし彼らの行く先々で、事件と陰謀が蠢いて行くのであった。やがて、ひとりの刑事が、奇妙な偶然に気付く。どこまでも成り上がるのに生きる価値を置く美冬、その陰で悲惨さを己が生き様として受け入れるばかりか、自らの選択とする雅也に男を感じる。
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白夜行とのつながり
あっという間に読めてしまった。 そして、白夜行の雪穂と気づくと、またそこでゾワゾワするワクワク感まで生まれる。白夜行よりは後にのこる余韻はないけれど、あの雪穂だと思うと面白さが。
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