私を知らないで
集英社文庫
白河三兎
2012年10月31日
集英社
715円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
中2の夏の終わり、転校生の「僕」は不思議な少女と出会った。誰よりも美しい彼女は、なぜか「キヨコ」と呼ばれてクラス中から無視されている。「僕」はキヨコの存在が気になり、あとを尾行するが…。少年時代のひたむきな想いと、ままならない「僕」の現在。そして、向日葵のように強くしなやかな少女が、心に抱えた秘密とはー。メフィスト賞受賞の著者による書き下ろし。心に刺さる、青春の物語。
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(無題)
斜に構えた中学生とても好き。面白い。 転校を繰り返し教室のカーストの中で生き残る術を身につけた黒田慎平は、カースト最下位だがクラスで一番の美少女キヨコこと新藤ひかりに惹かれる。彼女は家庭環境が複雑で、貧乏であり、売春しているという噂がある。慎平が彼女に惹かれるのは同情からではなく、「単親世帯の子」に興味があるからであるーー そんなところから始まり、明るい転校生高野、クラスの女王ミータン、上位グループの三番手アヤなどなど、生き生きとした登場人物たちと次第に黒田は関わることになる。 中学校にありがちな閉塞空間のリアリティは十分にあるのだが出てくる子がみんな賢すぎる(成績的な意味ではない)のが少し気になった。大人すぎる。高校生でもいいのではと思ったけどそしたら話が進まないからな。バイトできるし。 徐々にキヨコの謎が解けてゆき終盤のたたみ方も鮮やか。養子縁組そんなに簡単にできるか?とはつっこみたくなったけれど細かいこと言い出したらキリがない気はする。全体としておもしろかったから良し。 中盤、貧乏ってもっと精神がすり減るようなものであって、本当の貧乏人は高くても長く使える良いものを買おう、とは思わないのではないかな、と引っかかっていた。だがキヨコが親がくる「終わりの日」を意識しつつおばあちゃんが身を呈して守ってくれたお金を使おうとしていたのなら大きな金額を動かすことに躊躇しないのも頷けるな、と。作者がそこまで考えて書いてあるのかは微妙なところではあるが。
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