極夜

カーモス

集英社文庫

ジェイムズ・トンプソン / 高里ひろ

2013年2月28日

集英社

836円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

フィンランド郊外の村の雪原に横たわる惨殺死体。被害者はソマリア移民の映画女優で、遺体には人種差別を思わせる言葉が刻まれていた。容疑者として浮上したのは、捜査の指揮をとるカリ・ヴァーラ警部から妻を奪った男。捜査に私情を挟んでいると周囲に揶揄されながらも真相を追うカリだったが、やがて第二、第三の殺人が起きてしまう。暗闇と極寒の地を舞台に描く、フィンランド発ノワール・ミステリー。エドガー賞、アンソニー賞、ストランド・マガジン批評家賞ノミネート作。

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toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

北欧ミステリ…といっても作者はアメリカ人でフィンランド人の奥さんがいて、フィンランド在住なのだとか。 だからか、他の北欧ミステリと比してアメリカンな、ちょっとざくっとした感じがあります。 本作の設定はその辺りを逆にしてあり、フィンランド人の警部にアメリカ人の妻、という設定になっています。 フィンランドは住みやすい国、と思われてるものの実は暴力事件の発生率はアメリカ大都市と変わらないのだとか。しかもその殆どが身内の犯罪でアルコール絡みなのだとか... 本作はラップランドの雪原でソマリア人女優の惨殺体が発見され…という話でフィンランド社会の暗黒面がてんこ盛りになっています。 本国では、あまりにも酷いのでは、という批判もあるようで、確かに自分も「こんなにアル中と精神異常が多い国は正常に機能しないのでは…」と思いました。 とはいえ、アメリカンテイストなので重苦しくなくスピード感もあり、それなりに楽しめる作品ではありました。

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