
裸の華
桜木紫乃
2016年6月24日
集英社
1,650円(税込)
小説・エッセイ
舞台上の怪我で引退を決意した、元ストリッパーのノリカは、故郷で店を開くことに。ダンサーを募集すると、二人の若い女性が現れてー。踊り子たちの鮮烈な生き様を描く、極上の長編小説。
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(無題)
桜木紫乃は、釧路と札幌、その風土の違いをどう認識しているのだろうか。この小説を読みながら、ふと、そんな想いにかられたものだった。釧路は、日本一生活保護世帯の多い街である。何故そんな不名誉な事となったのか。それは釧路の主要産業であった水産、炭鉱が斜陽化したためである。それでなくても荒涼とした極寒の地である。人々の心の中の風景は道東の自然と重なる。一方、札幌は支店経済の街である。かつてサッチョンゾクなる言葉が存在した。札幌でチョンガー生活を送るサラリーマンである。今でいえば大手企業の単身赴任者である。単身赴任であるから、夜の時間を持て余す、そして今と違って交際費が潤沢に使えた時代であった。夜のススキノでモテないわけがない。道産子女性はものにこだわらないというか、兎に角あっけらからんとしている。男女関係についても、オープンである。何しろ、沖縄に次いで離婚率の高い地域である。釧路を行き止まりのどんよりとした水に漂う街とすれば、札幌はさしずめ通過する街と言えようか。この物語は、通り過ぎる街・札幌の十字路で過ごした1人の女の一年である。
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