しゃもぬまの島

上畠 菜緒

2020年2月26日

集英社

1,650円(税込)

小説・エッセイ

人を天国へと導く幻獣「しゃもぬま」が、ある日、私の家のドアをノックしたーー。 待木祐(まちきたすく)は、「夏みかん」の栽培と、「しゃもぬま」という馬のような動物がいるこの島で生まれた。しゃもぬまは死後必ず天国に行くことから、神聖視されている。しゃもぬまは死期が近づくと、島の人間を一緒に天国に連れて行ってくれることがある。そこから、島の人間で誰かが死ねば、しゃもぬまを葬式に呼び、反対にしゃもぬまから「お迎え」がきたら、誰か一人を死なせる慣習が生まれ、永く島では守られている。今の祐の仕事は、風俗情報誌の編集。ある日、睡眠障害に悩まされ、心身ともに疲弊した祐のアパートに、しゃもぬまがやってきた。困惑しながらも、しゃもぬまを受け入れ、死との共同生活が続くうち、祐は奇妙な白昼夢を見るようになる。また、島にいたころの親友・紫織が家に押しかけてきたのを皮切りに、島の人間も不穏な動きを見せ始める。夢の中に現れる女性の正体、そしてしゃもぬまが迎えにきた人間とは。 人を天国へと導く幻獣「しゃもぬま」が住む島。美しい少女たちの記憶と、呪われた家系の秘密。あの世へと誘われるのは、いったい誰なのか。幻想と現実を切り裂く、衝撃のデビュー作。第32回 小説すばる新人賞受賞作。 (著者略歴) 上畠 菜緒(うえはた なお) 1993年、岡山県生まれ。島根大学法文学部言語文化学科卒業。本作により第32回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。

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しまゆ

書店員

美しい文章で紡がれた幻想的な物語

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2020年04月03日

山本亮

書店員

昔の感情を捨て去り、今生きる意味とは?

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1
2020年02月27日

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