バグダードのフランケンシュタイン

アフマド・サアダーウィー / 柳谷 あゆみ

2020年10月26日

集英社

2,640円(税込)

小説・エッセイ

<中東×ディストピア×SF小説> 連日自爆テロの続く2005年のバグダード。古物商ハーディーは町で拾ってきた遺体のパーツを縫い繋ぎ、一人分の遺体を作り上げた。しかし翌朝遺体は忽然と消え、代わりに奇怪な殺人事件が次々と起こるようになる。そして恐怖に慄くハーディーのもとへ、ある夜「彼」が現れた。自らの創造主を殺しにーー 不安と諦念、裏切りと奸計、喜びと哀しみ、すべてが混沌と化した街で、いったい何を正義と呼べるだろう? 国家と社会を痛烈に皮肉る、衝撃のエンタテインメント群像劇。 各国で数々の賞を受賞! アラブ小説国際賞受賞(アラビア語版原書) イマジネール大賞外国語部門受賞(フランス語版) キッチーズ賞 金の触手部門受賞(英語版) ブッカー国際賞最終候補(英語版) アーサー・C・クラーク賞最終候補(英語版) 【著者略歴】 アフマド・サアダーウィー イラクの小説家、詩人、脚本家、ドキュメンタリー映画監督。2009年、39歳以下の優れたアラビア語の作家39人を選出する「ベイルート39」に選ばれる。2014年に『バグダードのフランケンシュタイン』で、イラクの作家としてはじめてアラブ小説国際賞を受賞。本書は30か国で版権が取得され、英語版がブッカー国際賞およびアーサー・C・クラーク賞の最終候補となった。現在バグダード在住。 【訳者略歴】 柳谷あゆみ (やなぎや・あゆみ) 1972年東京都生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学。公益財団法人東洋文庫研究員、上智大学アジア文化研究所共同研究員。アラビア語翻訳者、歌人。 歌集『ダマスカスへ行く 前・後・途中』にて第5回日本短歌協会賞を受賞。 訳書にザカリーヤー・ターミル『酸っぱいブドウ/はりねずみ』(白水社エクス・リブリス)、サマル・ヤズベク『無の国の門 引き裂かれた祖国シリアへの旅』(白水社)など。 【英語版タイトル】 FRANKENSTEIN IN BAGHDAD

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