
聖なるズー
濱野 ちひろ
2019年11月26日
集英社
1,760円(税込)
人文・思想・社会
2019年 第17回 開高健ノンフィクション賞受賞作 犬や馬をパートナーとする動物性愛者「ズー」。 性暴力に苦しんだ経験を持つ著者は、彼らと寝食をともにしながら、 人間にとって愛とは何か、暴力とは何か、考察を重ねる。 そして、戸惑いつつ、希望のかけらを見出していく──。 【選考委員、驚愕!】 ・「秘境」ともいうべき動物との性愛を通じて、暴力なきコミュニケーションの可能性を追い求めようとする著者の真摯な熱情には脱帽せざるをえなかった。--姜尚中氏 ・この作品を読み始めたとき、私はまず「おぞましさ」で逃げ出したくなる思いだった。しかし読み進めるにしたがって、その反応こそがダイバーシティの対極にある「偏見、差別」であることに気づいた。--田中優子氏 ・ドイツの「ズー」=動物性愛者たちに出会い、驚き、惑いながらも、次第に癒やされていく過程を描いたノンフィクションは、衝撃でもあり、また禁忌を破壊するひとつの文学でもある。--藤沢周氏 ・人によっては「#Me Too」の「先」の世界の感性があると受け取るのではないか。この作品を世間がどのように受容するのか、楽しみである。--茂木健一郎氏 ・多くのファクトに翻弄された。こんな読書体験は久しぶりだ。--森達也氏 (選評より・五十音順) 【目次】 プロローグ 第一章 人間と動物のアンモラル 第二章 ズーたちの日々 第三章 動物からの誘い 第四章 禁じられた欲望 第五章 わかち合われる秘密 第六章 ロマンティックなズーたち エピローグ あとがき 【著者プロフィール】濱野ちひろ はまの・ちひろ ノンフィクションライター。1977年、広島県生まれ。2000年、早稲田大学第一文学部卒業後、雑誌などに寄稿を始める。 インタビュー記事やエッセイ、映画評、旅行、アートなどに関する記事を執筆。 2018年、京都大学大学院修士課程修了。現在、同大学大学院博士課程に在籍し、文化人類学におけるセクシュアリティ研究に取り組む。
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しらかわ
面白いけど、やはり受け入れがたい
面白い。無駄のない文章で、筆者の言いたいことが気持ちよく伝わってくる。 初めて知る世界である。 動物性愛という「異常」とされる指向を、「異常」という言葉で片付けていいのかという問題提起。 動物性愛とは獣姦とは違う、もっと精神的なもの、そういう考え方があることも、本書から知ったこと。 筆者のフィールドワークて見てきた事実、当事者の考え方、そして筆者の思い、すべて「意味はわかった」うえで、やはり受け入れがたいものがあった。 そして、この受け入れ難さについて、私は突き詰めたいとま思わないのだった。
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