デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場
河野 啓
2020年11月26日
集英社
1,760円(税込)
ホビー・スポーツ・美術
2020年 第18回 開高健ノンフィクション賞受賞作。 両手の指9本を失いながら“七大陸最高峰単独無酸素"登頂を目指した登山家・栗城史多(くりき のぶかず)氏。エベレスト登頂をインターネットで生中継することを掲げ、SNS時代の寵児と称賛を受けた。しかし、8度目の挑戦となった2018年5月21日、滑落死。35歳だった。 彼はなぜ凍傷で指を失ったあともエベレストに挑み続けたのか? 最後の挑戦に、登れるはずのない最難関のルートを選んだ理由は何だったのか? 滑落死は本当に事故だったのか? そして、彼は何者だったのか。 謎多き人気クライマーの心の内を、綿密な取材で解き明かす。 ≪選考委員、大絶賛≫ 私たちの社会が抱える深い闇に迫ろうとする著者の試みは、高く評価されるべきだ。 ーー姜尚中氏(政治学者) 栗城氏の姿は、社会的承認によってしか生を実感できない現代社会の人間の象徴に見える。 ーー田中優子氏(法政大学総長) 人一人の抱える心の闇や孤独。ノンフィクションであるとともに、文学でもある。 ーー藤沢 周氏(作家) 「デス・ゾーン」の所在を探り当てた著者。その仄暗い場所への旅は、読者をぐいぐいと引きつける。 ーー茂木健一郎氏(脳科学者) ならば、栗城をトリックスターとして造形した主犯は誰か。河野自身だ。 ーー森 達也氏(映画監督・作家) (選評より・五十音順) 【著者略歴】 河野 啓(こうの さとし) 1963年愛媛県生まれ。北海道大学法学部卒業。1987年北海道放送入社。ディレクターとして、ドキュメンタリー、ドラマ、情報番組などを制作。高校中退者や不登校の生徒を受け入れる北星学園余市高校を取材したシリーズ番組(『学校とは何か?』〈放送文化基金賞本賞〉、『ツッパリ教師の卒業式』〈日本民間放送連盟賞〉など)を担当。著書に『よみがえる高校』(集英社)、『北緯43度の雪 もうひとつの中国とオリンピック』(小学館。第18回小学館ノンフィクション大賞、第23回ミズノスポーツライター賞優秀賞)。
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図書館のかめ
単独無酸素の真相
構成は、初期の栗城さんに惹かれた筆者が取材を通して失望しつつも登山家としてではなく人間として興味を抱き、死後に丁寧に周辺のひとや専門家の意見を聞きまとめながらその謎に迫るミステリーのような雰囲気がある。単独無酸素への疑問を拾うラストは見事であった。 わたしが栗城さんを知ったのはもう既に指を失い叩かれるようになってから。専門家の無酸素単独に関する厳しい意見からネット的な袋叩きのようなものまで目にしたが、その時はさして興味がなくふと最近Twitterで話題になっていたこの本を手にしてみた。 世界の名だたる山に登山はじめて数ヶ月後に単独で登ってしまった大学生。確かに起業家が好きそうな話であり、海千山千の起業家たちの中で世間知らずのADHDぎみの大学生が大金を出資された所から既に人生の歯車が狂っていたのではと思わされる。しかし悪いのは誰なのかという風には感じず、長生きするだけが正解では無いというように感じる。不思議と爽やかな読後感である。
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