
宿命の戦記
笹川陽平、ハンセン病制圧の記録
高山 文彦
2017年12月13日
小学館
2,090円(税込)
美容・暮らし・健康・料理
差別にまみれた感染症との果てしない戦い 「右翼の大物」「日本のドン」と差別された笹川良一の三男として生まれ、晩年の彼を支えた笹川陽平(現・日本財団会長)のライフワークが、父の遺志を継いだハンセン病制圧活動だ。 彼は約40年にわたって、「業病」と恐れられてきたこの病気に戦いを挑んできた。世界各地のハンセン病患者の施設に自ら赴き、薬を届け、差別や偏見の撤廃を説く。「制圧」(有病率が1万人あたり1人未満)を達成するための施策を各国の元首と話し合い、実行に導く。こうした活動の継続によって、1980年代から現在までに1600万人を超える人々が治癒し、未制圧国はブラジルを残すのみとなった。 著者は約7年にわたって陽平の「戦い」に密着した。アフリカのジャングルから西太平洋の島国まで、ハンセン病患者や回復者たちが暮らす土地には、深い絶望と、かすかな希望が広がっていた。父の復讐を果たすかのように邁進する陽平の姿を、著者は「いま彼が実現しようとしているのは、ハンセン病差別の撤廃、人間としての権利・尊厳の獲得運動なのである。彼は暗黒の人類史に革命を起こそうとしている」と看破する。 日本人が知らない世界の現実、人間の真実を知るための一冊。 【編集担当からのおすすめ情報】 笹川良一・陽平父子の人生を描いた『宿命の子 笹川一族の神話』(高山文彦・著)もあわせてご高覧ください。 はじめに 第一章 神よ、なぜに見捨て給う インド/ムンバイ、プネ 第二章 砂嵐のあとで エジプト/カイロ、アレキサンドリア 第三章 風光る国の奥には アフリカ/マラウィ共和国 第四章 ピグミーの森、踊る大使 アフリカ/中央アフリカ共和国 第五章 ゼロの大地から インド/チャティスガール州ライプール 第六章 引き裂かれた母子 ブラジル/リオ・デ・ジャネイロ 第七章 愛を乞う者 ロシア/ウクライナ 第八章 忘れ得ぬ人びと 中央アジア/西ヨーロッパ/アフリカ 第九章 叫びと囁き ブラジル/マットグロッソ州クイアバ 第十章 少女は拍手に包まれて 西太平洋/キリバス共和国 第十一章 フランシスコ教皇の改心 バチカン市国/ローマ教皇庁 補 遺 ハンセン病と人間 最後の一マイルのために おわりに 巻末付録 年表 参考文献
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