絶景、パリ万国博覧会

サン・シモンの鉄の夢

小学館文庫

鹿島茂

2000年11月30日

小学館

827円(税込)

文庫

グルメ、高級ブランド商品、海外パック旅行ー。今日の消費生活スタイルは、すべて「万博」から始まった!当初「産業の神殿」として開催された万博が、時代の変遷を経て、新たな消費文化のユートピアとして「恒久的万国博覧会」へと変貌を遂げてゆく過程を豊富な図版と独自の視点を駆使して検証する、鹿島「万博学」の結晶。機械の神を信仰し、「物神の聖堂」を築き上げたサン・シモン主義者たちとは?十九世紀パリに花開いた彼らの奇怪な夢に迫る、壮大なスペクタクル。

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstarstar 4.0 2021年11月20日

パリ万博の歴史というよりは、万博を生み出すに至った背景思想である、サン・シモン主義の歴史といったほうが適当かもしれない。「パリ万博」といった場合、1867年の万博をさして言うのだが、そこに到るまでの、ミシェル・シュヴァリエ(と、その盟友ル・プレー)の思想的展開などを追っている。万博自体の記述ももちろんたくさんあるのだが……。著者本人が言っているように、この本はパリ万博・理念編であり、理念としてのパリ万博を記述した本。文庫本なので、小さくて見辛いのが少々残念だが、ふんだんに盛り込まれた図版が面白い。 この本を読むに当たり、実は日本関連の記述を少し期待してしまったのですが、日本については本当に若干の記述があるのみなので、この目的で読もうとするとがっかりするかもしれません。徳川昭武の万博使節団などに興味がある場合は、本書はまったく使えませんので、要注意。

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あめさと

(無題)

starstarstarstar 4.0 2021年07月10日

パリ万博の歴史というよりは、万博を生み出すに至った背景思想である、サン・シモン主義の歴史といったほうが適当かもしれない。「パリ万博」といった場合、1867年の万博をさして言うのだが、そこに到るまでの、ミシェル・シュヴァリエ(と、その盟友ル・プレー)の思想的展開などを追っている。万博自体の記述ももちろんたくさんあるのだが……。著者本人が言っているように、この本はパリ万博・理念編であり、理念としてのパリ万博を記述した本。文庫本なので、小さくて見辛いのが少々残念だが、ふんだんに盛り込まれた図版が面白い。 この本を読むに当たり、実は日本関連の記述を少し期待してしまったのですが、日本については本当に若干の記述があるのみなので、この目的で読もうとするとがっかりするかもしれません。徳川昭武の万博使節団などに興味がある場合は、本書はまったく使えませんので、要注意。

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