生きることの発明

小学館文庫

片山恭一

2014年2月6日

小学館

523円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

誰もが避けて通ることのできない「老い」、そしてその先にある「死」に対して、延命に軸足を置いた現在の医学的なアプローチだけでは、きちんと向き合うことに限界が出てきているのではないだろうか。高齢者という大きな括りでカテゴライズすることは、かえって彼らから目を背けていることに繋がらないだろうかー。そんな思いを抱きながら、逝ってしまった父、そして義父の人となりについて、作者は、慈愛に満ちた眼差しで実に丹念に描き尽くす。読後、あたかも彼らを自分の近しい人のように感じ、悼む気持ちを覚えてしまう三つの作品集。

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