噺のまくら
三遊亭 圓生
2019年3月6日
小学館
715円(税込)
小説・エッセイ / 人文・思想・社会 / 文庫
喋りのヒントが満載。大名人の「まくら」集 昭和の大名人、六代目三遊亭圓生の数々の名高座から「まくら」65篇を選りすぐった価値ある一冊。圓生落語同様、笑いの中にも品格を感じさせる、粋な話芸の世界が存分に楽しめる。 本題の噺への導入になっているものもあれば、噺を理解するための解説や伏線の役割を果たすもの、オチまでついてそれだけで一つの作品になっているものも。落語の舞台である江戸時代から、圓生が生きた明治、大正、昭和の時代までの文化、歴史、風俗、しきたりなどが、生き生きとした洒脱な江戸言葉で語られる。 下々の生活実情に興味を抱く無邪気なお偉方たちのあれこれ「大名の飯炊き」、昔の葬式の風習を笑いも含めて伝える「とむらいの作法」、チップによる遣手おばさんの対応差「吉原の祝儀」などなど。色っぽい噺も出てくるが、川柳、狂歌、都々逸などもふんだんに盛り込まれ、落語の起源や講談、音曲、義太夫の成り立ち、物事の由来などをさらりと語る芸当に、常々勉強が大事だと言い続けた圓生の教養の深さ、知識の豊富さが窺い知れる。 「へぇ〜」となったり、「クスッ」と笑えたり。そのあとに控える噺の内容を知っていれば尚深く楽しめるし、「まくら」だけでも十分に楽しめる。これぞ芸術、これこそ芸。面白くて、ためになる。しゃべりのヒントも満載。稀代の名手による、一冊丸々読む「まくら」。解説は、さだまさしさん。落語への愛あふれる解説文も必読です。 【編集担当からのおすすめ情報】 明治、大正、昭和の時代を生きた圓生さん。本書には、江戸の大名や遊女、幇間などの落語の常連だけでなく、お釈迦様、秦の始皇帝、菅原道真、さらには昭和のサラリーマンまでもが登場します。自身の見聞やその当時の時事ネタなども交えた軽妙な語り口が文字からも十分に伝わってきて、まるで寄席にいるかのような臨場感も。圓生さんを知らない世代にもぜひ読んでいただきたい名書です。解説は、さだまさしさん。さださんの落語愛、圓生愛あふれる解説も読み応えたっぷりです。
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