若殿八方破れ(一)

鈴木 英治

2020年9月8日

小学館

748円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

無二の忠臣が殺された!若殿、仇討ちの旅へ 信州真田家の若殿、真田俊介が江戸上屋敷の寝所で襲われた。町でたたきのめしたやくざ者の意趣返しか。はたまた、国元で暮らす腹違いの弟・力之介の祖父で、国家老でもある大岡勘解由が孫の跡目相続を画策しての仕業か。 無二の忠臣にして友垣の寺岡辰之助とともに探索に乗り出す俊介。だが、旧知の東田道場師範代・皆川仁八郎に頼まれて、やくざの出入りに加勢する羽目になるやら、錺職人殺しに巻き込まれるやら、なかなか思うようにいかない。 そんな中、こともあろうに辰之助が胸を一突きにされ殺される。いったい誰が何のために!? 悲嘆にくれる俊介に殺害犯の名を告げたのは、意外や意外、俊介の寝所を襲った男だった。 犯人は有馬家の剣術指南役に召し抱えられた者だという。俊介の追撃を躱し、犯人が向かった先は、有馬家の領国・筑後久留米。同行するは、真田家二代に仕える爺で俊介の守り役・海原伝兵衛と天才剣士と異名をとる師範代・皆川仁八郎、おまけに病に倒れた母の薬を求めて長崎に行くという女児おきみ。 若殿一行四人の仇討ち旅が始まる!二ヶ月連続刊行でおくる、傑作廻国活劇シリーズ第一弾。

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