かすがい食堂 夢のゆくさき

伽古屋 圭市

2023年4月6日

小学館

693円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

この食堂のお節介は温かくておいしい! 映像業界を離れた春日井楓子が、祖母から駄菓子屋かすがいを引き継ぎ、その店の奥で子ども食堂を始めて約2年が経った。事情を抱える子どもを対象に、1回200円で週に2回。買い物も調理も一緒に行い、みんなで食卓を囲む一風変わった子ども食堂だ。 ある日、なじみの商店街の店員から、毎日家の料理を作っているという少女の話を聞いた。「感心な子」だと言う。ヤングケアラーを疑った楓子が本人に尋ねると、怪我を負った母親の世話と家の家事を一人でしていると答えた。楓子は子ども食堂に来ないかと誘うが、けんもほろろに断られてしまう。〈第一話 少女とつなぎとハンバーグ〉 料理系の人気ユーチューバー・ナツミが見せた本音とは。〈第二話 はじけるにんじんしりしり〉 かすがい食堂の食卓に安楽椅子探偵が現れる!?〈第三話 食卓推理「黄泉がえる母親」〉 自分を犠牲にして家事に専念する女子高生・三千香とその弟・璃久に、お節介気質の楓子の思いは届くのか。〈第四話 夢のゆくさき、絆のかたち〉 社会を繋ぐ下町の子ども食堂物語、人気シリーズ最新刊。 【編集担当からのおすすめ情報】 発売直後に「王様のブランチ」ブックコーナーで取り上げられ、忽ち大重版となった「かすがい食堂」シリーズの第3作。いじめや貧困など子どもをめぐる問題を扱った第1作、多様性(ダイバーシティ)と差別に切り込んだ第2作に続き、第3作は「ヤングケアラー」の少女を描きます。解説は、作家の深沢潮さん。シリーズを通して著者が伝えようとするメッセージに深い共感を寄せています。

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