月族(1)

小学館文庫

今村恭子

2010年6月30日

小学館

607円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

恋を知らない大学生の薬子は、深夜コインランドリーで洗濯するのが日課で、その道すがら夜空に浮かぶ月を仰ぎ見るのが密かな楽しみだった。ある晩、見知らぬ女性から息子の話し相手になってほしいと声をかけられ、薬子が屋敷を訪ねると、飛鳥という名の青年は「ぼくと君は同じ月族の人間だから」と前置きし、壮大なドラマを語りはじめた。月の王族の血を引く美しい少女プラリネは幼い頃から月ばかり眺め、特定の男性を愛することができなかったという。薬子は次第にこの物語の世界に惹きこまれていくー。月の光に導かれ、愛の神髄へと迫る月族シリーズ第一巻。

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