震える牛

相場 英雄

2013年5月31日

小学館

785円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

警視庁捜査一課継続捜査班に勤務する田川信一は、発生から二年が経ち未解決となっている「中野駅前 居酒屋強盗殺人事件」の捜査を命じられる。当時の捜査本部は、殺害された二人に面識がなかったことなどから、犯人を「金目当ての不良外国人」に絞り込んでいた。しかし「メモ魔」の異名を持つ田川は関係者の証言を再度積み重ねることで、新たな容疑者をあぶり出す。事件には、大手ショッピングセンターの地方進出に伴う地元商店街の苦境、加工食品の安全が大きく関連していた。現代日本の矛盾を暴露した危険きわまりないミステリー。

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書店員レビュー一覧

ひさだかおり

書店員@精文館書店中島新町店

(無題)

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2020年01月16日

相場英雄「震える牛」

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2019年12月01日

みんなのレビュー (1)

Readeeユーザー

(無題)

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3.7 2018年01月27日

田川信一は警視庁捜査一課継続捜査班に勤務する警部補、食品偽装問題を追うビズ・トゥディの女性記者・鶴田真純、そして巨大ショッピングモールを全国展開するオックスマート取締役経営企画室長・滝沢文平3人の視点から物語は紡ぎ出されます。一見バラバラな視点から語られますので、読者は最初、混乱の極みに突然投げ出されたようで自分の立ち位置を見失ってしまいそうです。しかしながら、やがて殺人事件の真相解明に物語は収斂されていきます。 それでは、どのような事件だったのか整理しながら筋を追って見ましょう。2年前に東京中野の全国チェーンの居酒屋で強盗殺人事件が起き、売上金と客2人の命が奪われました。被害者は仙台市在住の獣医師・赤間と新宿区の産廃業者で暴力団の構成員・西野です。二人はバラバラに来店していました。事件は犯行手口から当初、軍隊経験のある不良外国人によるゆきずりの強盗殺人として捜査されましたが、犯人を検挙することはできずに未解決のままです。そこで警視庁捜査一課継続捜査班に事件は移管され、田川が一から地道な捜査をやり直しました。その結果、事件は2人を狙った計画殺人事件の可能性が濃厚になってきました。そして田川の捜査によって、あろうことか全国にショッピングセンターを展開する大手スーパーオックスマートの御曹司・柏木信友が有力容疑者として浮かび上がってきたのです。 一方、オックスマートの進出により実家の文具店が立ち行かなくなり、妹を間接的に死に追いやったと思い込んでいる鶴田は、オッククスマートの実態をネットメディアを通じて暴こうとしていました。取材の過程でミートステーションの内部告発が鶴田の元にもたらせました。ミートステーションは、老廃牛の屑肉にモツや血液を混ぜ、加工する機械マジックブレンダーを開発し、偽装牛肉の加工品をスーパーや居酒屋などに卸しているとの事です。 また、オックスマートは仙台進出の際、ミートステーションの社長・八田に手を借りた経緯がありました。この時八田は滝田に西野を紹介しました。西野の母親から八田が訪ねてきたことを聞いた田川は、八田に会いに行きました。八田は田川の来訪で事件の真相に気付き、オックスマートを強請り始めました。信友の犯行を覆い隠すことができなくなるに至り、滝沢は企業防衛のために奔走します。ドラマは滝沢の必至の捜査で、信友の逮捕、エンディングを迎えたかの感を示しましたが、政治家である信友の叔父の圧力やBSEの風評被害による経済への影響などを理由に、動機は「痴情の縺れ」で片づけられることになりました。これには田川の上司が一役買ってるようです。彼の腕には、新たな高級時計が輝いていました。釈然としない田川には、5日間の休暇が命じられました。

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