僕らのピーターパン白書

聖ミラン学園高等部１年、東大寺優は入学式の朝、電車の中で女の子を助けた。肌の白さや髪の明るさ、透けるような瞳の女の子、と思ったのは、実は正真正銘の男の子ジュリアン。彼は、聖ミラン創立以来の初めての高等部の外部入学者だった。東大寺コンツェルンの跡取りで学年総代の優にも、優の幼なじみで副総代の西音寺にも、ジュリアンは無邪気でくったくがなく、大らかで、自然体。優は初めて彼に奇妙な感覚を抱いた…。