鎌倉のおばさん

新潮文庫

村松友視

2000年8月1日

新潮社

523円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

その女が、「私」の祖父・村松梢風と暮す鎌倉の家には、独特の空気があった。放蕩三昧の梢風を「文士」に仕立てあげながら、その女は年齢や経歴を様々に偽り、虚構の人生を縦横に紡ぎだしていたのだから。その姿はいつしか、実母は死んだと言い聞かされ、梢風の正妻である祖母と二人きりで育った「私」自身の複雑な生い立ちと、どこかで微妙に交錯し始めた…。泉鏡花文学賞受賞。

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