
樅ノ木は残った(中)
新潮文庫
山本 周五郎
2003年2月19日
新潮社
825円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
奴等の企みを潰すため、俺は鬼になろう。仙台藩六十二万石を寸断──。酒井雅楽頭と伊達兵部とで交された密約が明らかになった。嫡子を藩主の座に据えることに血眼になる兵部だが、藩の取潰しを目論む幕府にとってはその駒に過ぎない。罠に気付いた原田甲斐はあえて兵部に取り入り、内部から非謀を破却。風前の灯となった伊達家の安泰のため、ひたすら忍従を装う。
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