
項羽と劉邦 下
新潮文庫 しー9-33 新潮文庫
司馬 遼太郎
2005年8月31日
新潮社
880円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
楚漢の天下争いは勝負がつかない。圧倒的な項羽軍の前に、穀倉のある山にのぼってこれと対峙する劉邦軍。やがて和議成って故郷に帰る項羽軍を劉邦は追撃し垓下に囲む。ある夜、包囲軍の中から楚の国の歌が湧き上がるのを聞いた項羽は、楚人はことごとく漢に降伏したかと嘆き、天が我を滅ぼしたことを知る。あらゆる人物の典型を描出しながら、絢爛たる史記の世界を甦らせた歴史大作。
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NOB
完結編
中巻までは、項羽の果断すぎる性格が人を使えず、衰退する要因になるとともにどうも好きになれない感じでいましたが、判官贔屓というか、敗者の美学的なものを感じるようになり、好きにはなれないけれど悲しい感じを受けるようになりました。 一方、劉邦についても弱者として書かれてはいるものの、劉邦だけを持ち上げる描写があるわけではないというところはうまくバランスを取られていると感じました。 終わりにしても漢の建国を持って終わりとするのではなく、項羽の死で終わっているところがタイトルとリンクしていると思いました。 蕭何に関する描写が後半になるにつれ薄くなっており、人によっては残念に感じるとこるかも。 個人的には楚漢戦争の全体感が理解できたので満足ですね。
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