かずら野
新潮文庫
乙川優三郎
2006年10月31日
新潮社
565円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
足軽の娘・菊子は、十四歳で大店に奉公に出されるが、その実、主人の妾として売られたのだった。彼女は絶望し死を覚悟するが、若旦那・富治が父を殺す場に居合わせたため、二人で出奔する破目にー。関宿、深川、行徳…かりそめの夫婦として、菊子は真摯に生きた。富治の不実に堪えて。だが、一度狂った運命には逆らえず、流浪の果てに二人は銚子へ流れ着く。著者の真骨頂、感動の時代長篇。
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