イノセント・デイズ
新潮文庫
早見 和真
2017年3月1日
新潮社
880円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪により、彼女は死刑を宣告された。凶行の背景に何があったのか。産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人など彼女の人生に関わった人々の追想から浮かび上がるマスコミ報道の虚妄、そしてあまりにも哀しい真実。幼なじみの弁護士は再審を求めて奔走するが、彼女は……筆舌に尽くせぬ孤独を描き抜いた慟哭の長篇ミステリー。
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(無題)
構成が秀逸。田中幸乃に死刑を宣告した短文を分けて各章のタイトルとし、端的に表されてしまった彼女の人生が本当はどういったものだったのか丁寧に追っていく。 プロローグからうかがえる幸乃と第1章で明かされる事件の犯人像の食い違いに驚かされ、すぐに引き込まれた。 巻末に記された参考文献の数を見るに相当な下調べの上書かれた小説である。死刑の問題を否応なく考えさせられた。 中盤までは疑いなく星4だなと思っていたのだが読み終わったときはそこまで心に残らなかった。私は「この心優しい幸乃がどうして罪を犯すような人間になってしまったか」が気になって読んでいて、だからこそ第1部のしあわせな幼少時代、友人の罪を被ってしまう中学時代を興味深く読んでいた。段々と暗い闇に囚われていく幸乃を追っていたのに、結局最後まで幸乃は善人だったことに呆然としてしまった。 ミステリと称されているがあんな後出しで犯人はコイツ!と言われても納得がいかない。本人が犯行を認めたからってこんな単純な事件で冤罪になったら警察が無能すぎてびっくりする。 丹下翔と佐々木慎一が幸乃のために奔走し始めるところあたりからフィクションっぽさが前面に出てきてしまって白けた。小学生時代の友人を人生をかけて救済しようとすることが果たしてあるだろうか。 あるとするならば丹下翔が幸乃の理解者となれず、佐々木慎一だけが幸乃の心に響いたのはなぜだったのか。翔も一生懸命動いていたと思うし、どちらかといえば慎一のほうが勝手な気もするし、詳細があまり語られておらず違和感が残る。 読みやすく引き込まれる導入、中盤の盛り上がりからの急な失速、「店長がバカすぎて」と共通しているな。(イノセントデイズのほうが面白いが…星3.5でもいいくらい)
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30/2017
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