東亰異聞

新潮文庫 新潮文庫

小野 不由美

1999年5月31日

新潮社

825円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

帝都・東亰、その誕生から二十九年。夜が人のものであった時代は終わった。人を突き落とし全身火だるまで姿を消す火炎魔人。夜道で辻斬りの所業をはたらく闇御前。さらには人魂売りやら首遣いだの魑魅魍魎が跋扈する街・東亰。新聞記者の平河は、その奇怪な事件を追ううちに、鷹司公爵家のお家騒動に行き当たる…。人の心に巣くう闇を妖しく濃密に描いて、官能美漂わせる伝奇ミステリ。

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古今東西の本棚

(無題)

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3.8 2022年10月29日

江戸幕府が終わり、「東亰」へと名称を変え帝都となって29年が過ぎた。ご一新から古い習慣を捨てたはずの帝都の夜に、奇妙な殺人が横行していた。闇御前に全身を切り裂かれるもの、火炎魔人に体を焼き尽くされるもの、それを眺める黒衣の人形遣いが眺めていた。 パラレルワールドとして魍魎が跋扈する帝都を舞台とした小野不由美さんの伝奇ミステリです。小野不由美さんは、綾辻行人さんの奥様としても知られていますが、ミステリも面白い。

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstarstar 4.0 2021年11月20日

架空の東京(とうけい:京には一本横線が入る)を舞台にした伝奇ミステリ。このパラレル的要素はさほど強調されておらず、時代的には明治二十九年と設定が具体的であるに加え、幕末・維新などの歴史上の出来事が語られているため、うっかり実在の東京を舞台にした歴史ミステリと勘違いしてしまいそうになる。 火炎魔人、闇御前と言われる怪人が夜を跋扈し、人々が襲われるという事件が発生。新聞記者の平河がその事件を追うという筋立てはミステリそのものなのだが、ラストのどんでん返しが秀逸(冒頭でも暗示されている)。文章が抜群に上手い作家さんだと思う。

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あめさと

(無題)

starstarstarstar 4.0 2021年07月10日

架空の東京(とうけい:京には一本横線が入る)を舞台にした伝奇ミステリ。このパラレル的要素はさほど強調されておらず、時代的には明治二十九年と設定が具体的であるに加え、幕末・維新などの歴史上の出来事が語られているため、うっかり実在の東京を舞台にした歴史ミステリと勘違いしてしまいそうになる。 火炎魔人、闇御前と言われる怪人が夜を跋扈し、人々が襲われるという事件が発生。新聞記者の平河がその事件を追うという筋立てはミステリそのものなのだが、ラストのどんでん返しが秀逸(冒頭でも暗示されている)。文章が抜群に上手い作家さんだと思う。

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstar 3.0 2018年12月28日

前半が辛い。 後半は面白い。

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