屍鬼(一)

新潮文庫 新潮文庫

小野 不由美

2002年2月28日

新潮社

880円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

人口わずか千三百、三方を尾根に囲まれ、未だ古い因習と同衾する外場村。猛暑に襲われた夏、悲劇は唐突に幕を開けた。山深い集落で発見された三体の腐乱死体。周りには無数の肉片が、まるで獣が蹂躪したかのように散乱していたー。闇夜をついて越して来た謎の家族は、連続する不審死とどう関わっているのか。殺人か、未知の疫病か、それとも…。超弩級の恐怖が夜の帳を侵食し始めた。

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みんなのレビュー (4)

Readeeユーザー

(無題)

starstarstarstarstar 5.0 2021年11月20日

エンタメないしはホラーというジャンルにくくって読むのは大変不当と思ってしまうほどの深みがある。屍鬼と人間との対立を通して語られる秩序と異端のテーマはほぼ哲学の域に達していると思う。文章表現力も尋常ではないし、すごいとしか言いようがない。凄惨な表現も多々あるのに、読後感が悪くないのも不思議。おみそれいたした。

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あめさと

(無題)

starstarstarstarstar 5.0 2021年07月10日

エンタメないしはホラーというジャンルにくくって読むのは大変不当と思ってしまうほどの深みがある。屍鬼と人間との対立を通して語られる秩序と異端のテーマはほぼ哲学の域に達していると思う。文章表現力も尋常ではないし、すごいとしか言いようがない。凄惨な表現も多々あるのに、読後感が悪くないのも不思議。おみそれいたした。

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Readeeユーザー

今読んでも新しい

starstarstarstar 4.0 2020年06月17日

5冊全部読んでも途中で読み飽きる感じがしない。大枠としてのストーリーはシンプルなのに、ディテイルがリアルだからだろうか。これだけの長編を安定して完結まで書ききったことが驚愕。

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シロ

染み入るように持っていかれる

starstarstarstarstar 5.0 2019年01月11日

ハードカバー版刊行当時に一気読みし、漫画版は未読。アニメを見てぼんやりとした記憶はある。しかし終盤のとある展開は本当に寒気がした。これこそがこの作品を金字塔へ押し上げている……が、1巻ではその片鱗もなく、じわじわと外場が形成されていく。じわじわと侵食されていく。半端に記憶している設定が恐ろしい伏線を炙り出す。 構図は在り来りなホラーかもしれない。さびれた村、怪しい転居者、続く不審死。しかしその『在り来り』を描き切るからこそ今後の地獄を鮮やかにする。

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