タダイマトビラ

純文学 母性に倦んだ母親のもとで育った少女・恵奈は、「カゾクヨナニー」という密やかな行為で、抑えきれない「家族欲」を解消していた。高校に入り、家を逃れて恋人と同棲を始めたが、お互いを家族欲の対象に貶め合う生活は恵奈にはおぞましい。人が帰る所は本当に家族なのだろうか？ 村田沙耶香作品は、葛藤から、行動へ写る瞬間が刺激的。そしてラストがヤバい。アリス、蟻を粒す、「死」は取り替え、家族欲でオナニー、家族制度の前に戻る、ホモサピエンスへ、言語より前へ、オスメス、家族という妄想の中でいられる羨ましさ 以下、好きな表現など 母がいなくて、家族が家族らしくあるとき、気持ち悪さを感じる。 産んだだけなのに愛さないといけない。 (弟が)こういう環境だとこうなるという、大人のや予想のままになっている。 自分の欲望を自分で処理するのがオナニーという。 物が話し掛けてくるのは、魔法少女ミラクル～を思い起こされる。

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