狐笛のかなた
新潮文庫 新潮文庫
上橋 菜穂子
2006年12月31日
新潮社
825円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
小夜は12歳。人の心が聞こえる“聞き耳”の力を亡き母から受け継いだ。ある日の夕暮れ、犬に追われる子狐を助けたが、狐はこの世と神の世の“あわい”に棲む霊狐・野火だった。隣り合う二つの国の争いに巻き込まれ、呪いを避けて森陰屋敷に閉じ込められている少年・小春丸をめぐり、小夜と野火の、孤独でけなげな愛が燃え上がる…愛のために身を捨てたとき、もう恐ろしいものは何もない。野間児童文芸賞受賞作。
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不完全燃焼
美しい文体に魅せられて一気読み。登場人物もそれぞれに個性が立っていて読後の満足感もあります……が。 1、小夜の活躍がない あれだけ詳しく呪術師の血脈を説明して、高い霊力云々言っていたのにも関わらず……。 野火を心配する割に、小夜は高い潜在能力をもちながら、遂に野火一人をボロボロになるまで頼るしかなかった……。 2、小夜と野火の関わりが少ない 友情や親愛なら十二分にわかる。でも、終盤で互いが命をかけるほどの関係性を作中で築けたようには思えない。二人が密接に過ごしたのは薬草摘みの2日間、そのシーンの描写はない。 そして本作が純愛物語だとしたら、小夜が大朗の言葉で野火を疑うシーンは必要だったのか。 3、視点が飛びすぎる 特に活躍のない大朗と小春丸の視点はいらなかった。小春丸はエピソードを増やすか減らすか、どちらかにしないと存在意義が物語りの展開上必要なキーマンという記号だけになる。本来なら感動的な再会シーンでも、小夜の言葉は小春丸に届かない。それなら、幼い日の絆は小夜の一方通行で、意味がない。 4、最後は勧善懲悪 なにかを守るためになにかを殺すのは違う ようなことを言っていたのに、野火を解放するために久那はラスボスとして殺される。盛惟への罰? 5、あるようでない絆 小夜と小春丸……小夜の言葉は小春丸に届かない 小夜と父……愛情よりも政治利用が先行。小夜の母も利用されていた節が。 野火と小春丸……タイミング次第では、野火は小春丸を見殺しにしていた。その後会話なし。小夜と小春丸の性別が逆だったら、野火は異性のほうを優先して助けたかも。
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