本格小説（上巻）
新潮文庫
水村美苗
2005年11月27日
新潮社
924円（税込）
小説・エッセイ / 文庫
ニューヨークで、運転手から実力で大金持ちとなった伝説の男・東太郎の過去を、祐介は偶然知ることとなる。伯父の継子として大陸から引き上げてきた太郎の、隣家の恵まれた娘・よう子への思慕。その幼い恋が、その後何十年にもわたって、没落していくある一族を呪縛していくとは。まだ優雅な階級社会が残っていた昭和の軽井沢を舞台に、陰翳豊かに展開する、大ロマンの行方は。
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Tojo Hiroyuki
（無題）
時を経る。安定を認めない、時の強制力。その変化こそまさに人の物語。時代にしっかりと繋がれた人々と空間の変化が刺さる。時々遠い目をして休憩を入れては読み続けた。 ♯本屋ルヌガンガ で購入（選書いただいた） はあ、三婆さんとフミ子さんという人物をよく描けたものだ。今も東京やら軽井沢に居るような感覚。軽井沢の美しい朝の描写で別荘が欲しくなったのはここだけの話。
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