
九月が永遠に続けば
新潮文庫
沼田 まほかる
2008年2月29日
新潮社
781円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
高校生の一人息子の失踪にはじまり、佐知子の周囲で次々と不幸が起こる。愛人の事故死、別れた夫・雄一郎の娘の自殺。息子の行方を必死に探すうちに見え隠れしてきた、雄一郎とその後妻の忌まわしい過去が、佐知子の恐怖を増幅する。悪夢のような時間の果てに、出口はあるのかー。人の心の底まで続く深い闇、その暗さと異様な美しさをあらわに描いて読書界を震撼させたサスペンス長編。
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(無題)
登場人物のあいだに引かれている因果の糸は異常なまでに錯綜している。誰もが秘密を抱え込んでおり、いったい彼らの言動はどこまで不道徳でおぞましいのか。正視に耐えない常軌を逸した暴力や性模写が出てくるが、決して通俗的な小説ではない。狂気や殺意、人間の暗部に潜む得体のしれない衝動をこれでもか、と描くのは何なのだろう。単にホラーミステリ、つまり恐ろしくて面白い小説とばかりは言えないのではないか。根底で人間を信頼し愛していなければ人間をここまでは、悪徳の主と書かないだろう。高校生の一人息子の失踪にはじまり、佐知子の周囲で次々と不幸が起こる。愛人の事故死、別れた夫・雄一郎の娘の自殺。息子の行方を必死に探すうちに見え隠れしてきた、雄一郎とその後妻の忌まわしい過去が、佐知子の恐怖を増幅する。悪夢のような時間の果てに、出口はあるのか―。人の心の底まで続く深い闇、その暗さと異様な美しさをあらわに描いて読書界を震撼させたサスペンス長編。
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(無題)
好きか?と問われると答えに詰まる。とてもうまい作家さんだと思った。不愉快な描写、人物造型をしていて、読んでいるとつらく感じることが多かったが、それでも途中でやめようとは思わなかった。いや、逆にどんどん先に読み進めていってしまった。 解説にあるように、その辺を作者が意識して、うまくすれすれに押さえているのだとすると、ものすごい技量の持ち主と言えるだろう。 ただ、物語としては、何を言いたいのか、何を書きたかったのか、よくわからない。複雑な人間関係を書ききってみたかっただけ、と言われても、納得できるような気がする。 読後感の薄い作品でもあった。
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