陽だまりの彼女
新潮文庫 新潮文庫
越谷 オサム
2011年6月30日
新潮社
737円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
幼馴染みと十年ぶりに再会した俺。かつて「学年有数のバカ」と呼ばれ冴えないイジメられっ子だった彼女は、モテ系の出来る女へと驚異の大変身を遂げていた。でも彼女、俺には計り知れない過去を抱えているようでーその秘密を知ったとき、恋は前代未聞のハッピーエンドへと走りはじめる!誰かを好きになる素敵な瞬間と、同じくらいの切なさもすべてつまった完全無欠の恋愛小説。
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大して熱くもないカフェラテを念入りに冷ます用心深さ。デートの行き先を勝手に変えてしまう気まぐれぶり。背中をこすりつける甘えよう。大量に抜けた「夏毛」。三階から飛び降りての怪我1つしない身のこなし。そして13年と言う短すぎる寿命と、死期を悟ると身を隠す習性。これは主人公真緒を模写したものであって、結して身近な小動物のことではありません。 本書はもう1人の主人公・奥田浩介25歳の視点から人生や幸せを描き出しています。そこにあるのは、ごくごく日常的でありふれた心象風景です。愛するという事や愛する人との距離感が現代の若者の言葉で素直に綴られているところは、私のような年配者にも同感できるところです。この物語は架空のお話であることが最後に明らかにされますが、それがミステリーやファンタジーの味わいを本作に与えているおり、本作の魅力のひとつとなっております。ただ、逆に言えば現代の若者にとってこの物語のような恋愛や幸せに満ちた生活は望むべくもないのか、との疑問も年寄りは抱いてしまいます。 次に内容を少しばかり紹介しておきますね。中学1年生の2学期、奥田浩介のクラスに転校してきた真緒は、バカなうえに団体行動ができず、クラス中のいじめにあっていました。浩介は真緒をかばったり、勉強をみてあげていました。10年ぶり社会人となっていた真緒は、バカにされていた中学時代と打って変わって、魅力的な女性になっていました。やがて真緒を愛し、結婚を視野に入れるようになるのですが、彼女はある秘密を抱えていたのです。
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途中まで面白かったが
最後おちが非現実的過ぎてさめてしまう。
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