棒の哀しみ

新潮文庫

北方謙三

1994年2月25日

新潮社

481円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

てめえがなんでやくざになって、二十年以上も足を洗わねえのか。時々、俺は考えてみるよ。どこか、やくざになりきれねえ。はぐれ者みてえなとこがあるのさ(「水の格子」)。獲物を狙う男の目線は、いつも猛々しい。しかし、所詮は棒っきれのようにしか生きられないやくざ者。やくざ者にしかわからない哀しみってものもある…。北方ハードボイルドの新境地を開く連作短編集。

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