
蠅の王改版
新潮文庫
ウィリアム・ジェラルド・ゴールディング / 平井正穂
2010年11月30日
新潮社
781円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
未来における大戦のさなか、イギリスから疎開する少年たちの乗っていた飛行機が攻撃をうけ、南太平洋の孤島に不時着した。大人のいない世界で、彼らは隊長を選び、平和な秩序だった生活を送るが、しだいに、心に巣食う獣性にめざめ、激しい内部対立から殺伐で陰惨な闘争へと駆りたてられてゆく…。少年漂流物語の形式をとりながら、人間のあり方を鋭く追究した問題作。
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闇の十五少年漂流記
闇の十五少年漂流記、という表現を何処かで見た気がするが、その言葉がぴったりだと思う。 孤島に遭難した少年たちが、サバイバル状況で生活する中でめきめきと暴力と野蛮に目覚めていく話。食糧が枯渇する状況において狩りの練度がステータスになり、弱肉強食の価値観が暴力による支配と階層構造を形作ってゆく。それを純粋な子供たちで描く。 冒頭では「女王さまの地図には全ての島が載っているんだから、僕らが漂流したこの島だってすぐに見つかるよ!」みたいなお上品な台詞を言っているのが嘘みたいに暴力に染められていくのだ。 登場人物も子供たちばかりだし設定はジュブナイルなのに、冒険どころか殺戮の喜びや弱い者から奪う優越感に目覚めていっちゃうんだからしょうがない。子供の純真さに宿る凶暴性が牙を剥く、人間の本質に迫るような一冊だった。
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