君がいないと小説は書けない
白石 一文
2020年1月20日
新潮社
2,090円(税込)
小説・エッセイ
勤めていた出版社の上司、同僚、小説家の父、担当編集者。これまで誰にも明かすことのなかった彼らとの日々を反芻すればするほど、私は自問する。私は、書くために彼らと過ごしていたのか。そして、最愛の女性・ことり。妻と正式に離婚することができていない私は今、ことりと生活している。しかし、ことりの母親の病気がきっかけで、私たちは別居生活を余儀なくされる。そしてある日を境に、私はことりへの猜疑の念に囚われてしまったー。神に魅入られた作家が辿り着いた、究極の高み。
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(無題)
切ない系恋愛小説かなと思って読みはじめたら主人公・野々村保古は58歳だし妻・りくと別居しここ二十数年はことりという女性と暮らしているという状況で殆ど恋愛要素はなかった。終盤、ことりが浮気をしているのではないか?と野々村が疑いはじめるのだが、それも野々村の思考がつらつらと語られるのみであり結局ことりが浮気をしていたのかどうかもわからない。 野々村は出版社(直木賞芥川賞を主催しているということからおそらく文藝春秋)に就職し、途中から作家となる。この本の大半は彼の考えをただ書き連ねたものであり、物語の起伏もなければ時系列もバラバラで小説というよりは随筆を読んでいるようだった。そして、彼の論はことごとく私には共感できなくてつい笑ってしまうほどであった。きっと仕事ができ、頭もいい人間なのだと思うが、彼の傲慢さが端々に滲み出ている気もした。ただそれが鼻に付くというわけではなく、あまりにも価値観が違うためにかえって興味深く読み進めることができた。 どこまでが本当の話なのかも疑問。カバーに書かれている作者経歴と野々村の経歴はほぼ一致するのだがこれは自伝的小説なのであろうか‥? 白石一文さん、初めて名前を知ったので直木賞をとった作品もいつか読んでみたい。 以下おもしろかった部分引用
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