黙示
真山 仁
2013年2月22日
新潮社
1,870円(税込)
小説・エッセイ
農薬散布中のラジコンヘリが小学生の集団に墜落した!撤き散らされる薬剤、痙攣する子供、散乱するミツバチの死骸。若手養蜂家、農薬の開発責任者、農水省の女性キャリア、それぞれの戦いが始まる。この国の農業に、起死回生の道はあるのか?農薬は「悪」なのか?米国企業の密かな戦略、中国の挑発、仕組まれた罠。待ち受けるのは絶望か希望か。「沈黙」の果てに示される未来はー。
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(無題)
この言葉ほど私達の日常生活に馴染まないものはない。キリスト教徒あるいはユダヤ教徒が用いる宗教用語だからである。普段耳にするのはせいぜい「ヨハネの黙示録」くらいであろう。黙示とは、神が隠されていた真理や神の意志を掲示することである。また、神が選ばれた預言者に与えたとする「秘密の暴露」の事でもある。つまり神は預言者あるいは聖人を選び、隠された事柄についてのヒントを与えるのである。それらの隠された事柄とは、人類の経験からは憶測できない事や人類史でいまだ起こっていない出来事である。 本書で著者が描き出しているのは「日本の農業と食」の問題である。人は食べなければ生きてはいけない。その食料を生み出すのが農業である。つまり、人類の生存と農業は密接不可分な関係にある。工業製品は無ければ無いで済むものもある。しかし、食料はそういうわけにはいかない。地球上の人口は1950年に25億人を突破すると、50年後の2000年には2倍以上の約61億人にまで爆発的に増えている。果たしてそれだけの人口を養うことができるのかどうか、誰にも分からない。農業の生産性を高めるために作り出した農薬は安全なのかどうかも議論が分かれるところだ。遺伝子操作した飼料もごく日常的に使われているが、これも安全と言い切れるのだろうか。実は誰もよく分かっていないのである。
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