一発屋芸人列伝

山田ルイ53世

2018年5月31日

新潮社

1,430円(税込)

エンタメ・ゲーム

それでも、人生は続く。不器用で不屈の人間たちに捧げる、涙と笑いのノンフィクション!雑誌ジャーナリズム賞作品賞受賞。

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政宗九

書店員

(無題)

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5.0
0
2020年01月02日

みんなのレビュー (5)

Readeeユーザー

明日人に勧めたくなる本

starstarstarstarstar 5.0 2023年10月08日

・一発屋が一発屋に、インタビュー。 耳を澄ませば、 「ピチャ、ピチャ、ピチャ·····」 と水分多めの水が聞こえてきそうだが、この連載の目的は勿論傷の舐め合いなどではない。そもそも、我々の負った傷は、唾液程度で癒える軽症でもない。 一発屋は。本当に消えてしまった人間なのだろうか。 否である。 彼らはいまこの瞬間も、もがき、苦しみ、精一杯足掻きながら、生き続けている。 本書は、自らも一発屋である筆者の目を通して、彼らの生き様を描いていく試み。 一発屋の、一発屋による、一発屋へ捧げる拙稿が、悩む苦しむ芸人達のゲティスバーグ演説となれば幸いである。 面白かった! ルネッサンスの人が書いた一発屋芸人のブレイク後のことをインタビューしてるんだけど、一発会っていう一発屋芸人が集まる会の中で、女はキンタローだけだからオタサーの姫みたいな感じになってるらしい。姫がキンタロー、周りはレイザーラモンhg 、こじまよしお、ダンディ坂野。くそわろ。 単純に文章が上手いのと、お笑い芸人だけあって、文章の中にこれでもか、と笑いを盛り込んでくる。文章でも絶対に笑わせるぞという気概を感じる。 山田ルイ53世の既刊本全部読んでみたくなった。 キンタローは頑張り屋だけどめんどくさくて女芸人の輪に入れないとか、芸人の中では「荷物の大きい芸人はみっともなく、スーツだけ持って移動するのに憧れる」「コスプレキャラ芸人にとって普通の漫才師は憧れで、奇抜な衣装や小道具を捨て去り、マイク一本、喋りのみで勝負してるから」という価値観が合るとか、人に話したくなる話が多い。 読んだその日に実際何人かに話した。 読んだらその芸人の昔のネタと今のネタを見たくなるから、芸人にとってもありがたい本なのではないだろうか。 レイザーラモンhg のスーツでの正当漫才と、タカトシの綿密な取材で練り上げられた営業が見てみたいなあ。あとルネサンスも久々に見たくなった。 他、面白かったところ。 ・ゲス不倫、いや、文春恐るべし。 御時世と言えばそれまでだが、昨今は"有名税"の高騰が著しい。無茶な年貢に苦しめられた江戸時代の農民と同様、高すぎる税率に有名人は四苦八苦している。もはや、不定=死…決して大袈裟ではない。 ・(とにかく明るい安村とアキラ100%は)"コインの表と裏"……「両面に裸の男がデザインされた、新宿2丁目界隈で流通する闇通貨」といった趣だが、二人の、全裸芸人の関係性を良く表した言葉である。

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Readeeユーザー

starstar
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2.9 2023年06月24日

一発屋芸人たちのテレビに出ない一面やその後を、同じく一発屋芸人である山田さんが綴った本。 読んだ後は一発屋芸人に対する見方が柔らかくなった。しかし、著者のプライドの高さや、他の一発屋芸人を少し下に見ている部分を感じて鼻白んでしまった。

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toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

お笑いに興味を持つ者としてとても気になるテーマの作品なので手にとってみた。一世を風靡し、やがて活動が地味になっていったお笑い芸人たちの今を同じ立場の芸人である髭男爵の山田ルイ53世が取材しまとめたもの。取り上げられている芸人はレイザーラモンHG、コウメ太夫、テツ and トモ、ジョイマン、ムーディ勝山、天津・木村、波田陽区、ハローケイスケ、とにかく明るい安村、キンタロー、髭男爵。テレビでよくある「あの人は今」みたいな感じになっていないのは興味半分や面白半分では無くて自分も同じ境遇ということもあり取材対象に愛情を持っているからだろう。芸人であるからには売れたいわけでそれをどうやって達成したのか、維持できなかったのは何故か、仕事が減った現状にどうやって折り合いをつけているのか…当たり前だけどこれが各自各様でかなり興味深い。失礼ながら作者の鋭い視点と文才にもびっくり。かなり面白かったです。

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Readeeユーザー

明日人に勧めたくなる本

starstarstarstarstar 5.0 2019年10月28日

・一発屋が一発屋に、インタビュー。 耳を澄ませば、 「ピチャ、ピチャ、ピチャ·····」 と水分多めの水が聞こえてきそうだが、この連載の目的は勿論傷の舐め合いなどではない。そもそも、我々の負った傷は、唾液程度で癒える軽症でもない。 一発屋は。本当に消えてしまった人間なのだろうか。 否である。 彼らはいまこの瞬間も、もがき、苦しみ、精一杯足掻きながら、生き続けている。 本書は、自らも一発屋である筆者の目を通して、彼らの生き様を描いていく試み。 一発屋の、一発屋による、一発屋へ捧げる拙稿が、悩む苦しむ芸人達のゲティスバーグ演説となれば幸いである。 面白かった! ルネッサンスの人が書いた一発屋芸人のブレイク後のことをインタビューしてるんだけど、一発会っていう一発屋芸人が集まる会の中で、女はキンタローだけだからオタサーの姫みたいな感じになってるらしい。姫がキンタロー、周りはレイザーラモンhg 、こじまよしお、ダンディ坂野。くそわろ。 単純に文章が上手いのと、お笑い芸人だけあって、文章の中にこれでもか、と笑いを盛り込んでくる。文章でも絶対に笑わせるぞという気概を感じる。 山田ルイ53世の既刊本全部読んでみたくなった。 キンタローは頑張り屋だけどめんどくさくて女芸人の輪に入れないとか、芸人の中では「荷物の大きい芸人はみっともなく、スーツだけ持って移動するのに憧れる」「コスプレキャラ芸人にとって普通の漫才師は憧れで、奇抜な衣装や小道具を捨て去り、マイク一本、喋りのみで勝負してるから」という価値観が合るとか、人に話したくなる話が多い。 読んだその日に実際何人かに話した。 読んだらその芸人の昔のネタと今のネタを見たくなるから、芸人にとってもありがたい本なのではないだろうか。 レイザーラモンhg のスーツでの正当漫才と、タカトシの綿密な取材で練り上げられた営業が見てみたいなあ。あとルネサンスも久々に見たくなった。 他、面白かったところ。 ・ゲス不倫、いや、文春恐るべし。 御時世と言えばそれまでだが、昨今は"有名税"の高騰が著しい。無茶な年貢に苦しめられた江戸時代の農民と同様、高すぎる税率に有名人は四苦八苦している。もはや、不定=死…決して大袈裟ではない。 ・(とにかく明るい安村とアキラ100%は)"コインの表と裏"……「両面に裸の男がデザインされた、新宿2丁目界隈で流通する闇通貨」といった趣だが、二人の、全裸芸人の関係性を良く表した言葉である。

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Haba Masato

(無題)

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3.9 2018年07月29日

一発屋になってしまった後、その後が大事! 芸人さんだけではなく、今生きる社会人にも言えると思います。その仕事しかしないのか?それを合わせて問いかけてみるといいかもしれないですね!

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