ペインレス 下巻
天童 荒太
2018年4月20日
新潮社
1,650円(税込)
小説・エッセイ
心の痛みのない女と体の痛みを失った男。そこに愛は生まれるのか。進化の扉は開かれるのか。倫理や常識を超え、今、DNAの壁が決壊する。
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(無題)
上巻のレビューで無痛とセツクスの関係がさっぱり分からない、と書いた。だから、セックスにのめり込む野宮万浬の行動が理解できないでいた。下巻に至ってようやく了解できた。野宮万浬の口から具体的に説明されていたからだ。カギはオピオイドである。この痛みを抑える薬は、快楽ホルモンでもあったのだ。脳科学によれば、痛みも快楽も脳の働きであり、それらを感じる脳のそれぞれの部位に脳内ホルモンが働きかけていたに過ぎないのだ。 ここで痛みを不幸に、快楽を幸福に置き換えてみれば、人生の幸不幸には客観的な指標のようなものは存在せず、その人の脳がどのように感じているかにかかっている事が分かる。本書は時として辟易するほどの性模写があったり、目を覆いたくなるような刺激に満ちている。それは、想像の産物である小説の楽しさの一面ではある。それはさておいて、本書は人生における幸不幸の本質は何かを見抜いて、他人に影響されないバックボーンの確立を訴えているようでならない。
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