小林秀雄の恵み

橋本治

2007年12月31日

新潮社

1,980円(税込)

人文・思想・社会

ベルグソン論「感想」を中断した小林秀雄が、63歳から11年間、まさに「晩年の仕事」として、人生のすべてを賭けるように書き継いだ『本居宣長』。本居宣長こそ、日本における「学問する」知性=近代の始まりだと小林秀雄は考え、その宣長に自分を重ね、ひそかに生涯を振り返ったのではないか?37歳で読んだこの本に震えるほど感動したことが、日本の歴史・古典と格闘する作家、橋本治を生みだした。小林秀雄という存在を、人生に「学問」という恵みを与えてくれる人として新たに読み解いてゆく愛のある論考。

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