明るい夜に出かけて
佐藤 多佳子
2016年9月21日
新潮社
1,540円(税込)
小説・エッセイ
今は学生でいたくなかった。きっかけになったトラブルはある。でも、うまく説明できないし、自分でも整理がついていない。実家を出て、バイトしながら、まったく違う世界で、自分を見つめ直すつもりだった。「歴史を変えた」と言われる伝説のあのラジオ番組が小説内でオンエア!「青春小説」に名作がまた誕生した。
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starstarstarstar 4.8 2017年08月04日
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何これ!?スピード感あり。こういう口語というか話言葉ばかりのってあまり好きじゃないんだけど、例外。超おもしろい。
主人公は、冷静で客観的な、観察力のあるちょっとメンヘラな休学中の大学生。過去にいろいろあったが(過去に何もなかったら、主人公にはなれない、普通)、コンビニのバイトとしての社会との接点は保つ。そしてその過去や現在の興味の対象は、とにかく深夜ラジオのお笑い番組。実際の番組からのトークはほとんど書かずにその世界を描写するって難しいだろうけど、分かる。理解できる。
テンポ、展開の速さが気持ちよく、できのいい映画の脚本のよう。いいもの読んだ。
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(無題)
主人公の富山は大学を休学中、コンビニ店員、ヘビーラジオリスナー。永川、佐古田、鹿沢との心の距離がちょっとずつ近づいていく感じが良かった。佐藤多佳子さんの文の書き方は独特だな。一文が短い。短い文を積み重ねて、若者の気持ちの揺れ動く様をうまく表してるな〜 ラジオ番組とか出てくる芸人さんとかボカロの曲とか全部実在するもので、ラジオの世界ってこんなふうになってるんだなって興味深かった。影響されやすいので今星野源のオールナイトニッポンを聴いている。笑 一瞬の風になれもだけど、何かを好き!って気持ちがまっすぐ伝わってくる話はいいね。他の本も読みたいな。
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