さようならウサギ(2)
新潮・現代世界の文学
ジョン・アプダイク / 井上謙治
1997年9月25日
新潮社
2,530円(税込)
小説・エッセイ
トヨタ自動車の代理店を息子ネルソンに譲り、悠々自適の生活を送っているウサギの姿が描かれている。悠々自適といっても心配の種がないわけではない。ネルソンがドラッグに手を出し、莫大な借金を作ってしまうし、妻のジャニスは外に働きに出たいと言いだす始末。自分自身は心臓に持病を抱えている。女体遍歴に終始したウサギの生涯を飾る最後の輝かしい瞬間は、周囲の状況にたいする絶望から、自暴自棄になった嫁のプルーとのたった一回の情事だった…。「金持になったウサギ」に続いて、シリーズとしては初めて、ピューリッツァー賞連続受賞。
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