
エコー・メイカー
リチャード・パワーズ / 黒原 敏行
2012年9月28日
新潮社
4,400円(税込)
小説・エッセイ
マークが、事故に遭った。カリン・シュルーターはこの世に残ったたった一人の肉親の急を知らせる深夜の電話に、駆り立てられるように故郷へと戻る。カーニー。ネブラスカ州の鶴の町。繁殖地へと渡る無数の鳥たちが羽を休めるプラット川を望む小さな田舎町へと。頭部に損傷を受け、生死の境を彷徨うマーク。だが、奇跡的な生還を歓び、言葉を失ったマークの長い長いリハビリにキャリアをなげうって献身したカリンを待っていたのは、自分を姉と認めぬ弟の言葉だった。「あんた俺の姉貴のつもりなのか?姉貴のつもりでいるんなら、頭がおかしいぜ」カプグラ症候群と呼ばれる、脳が作り出した出口のない迷宮に翻弄される姉弟。事故の、あからさまな不審さ。そして、病室に残されていた謎の紙片ー。幾多の織り糸を巧緻に、そして力強く編み上げた天才パワーズの驚異の代表作にして全米図書賞受賞作。
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toruo
(無題)
事故で大怪我を負った弟のため、唯一の肉親である姉は仕事をなげうって帰省する。弟は奇跡ともいえる復活をするのだけども、頭の怪我によって、姉を認識することができない。愛情が深いものほど認識できない-自分を育ててくれた姉、飼犬、自分が買った家-についてそっくりだと思うのだけど、同一だと認識できない、という症状を発してしまう。 実際にある症例らしいのだけど、これは怖い。弟は見知った顔を同一人物と認識できないのでどんどん何かの陰謀が進行していると思いだすし、姉は弟に認識されないもどかしさでおかしくなりそうになる。 そこに事故の真相究明が絡んできて...というお話。 全米図書賞、ピュリッツァー賞最終候補ということで読んでみましたが面白い作品でした。長くて重たいですがこれはオススメです。
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