夜、僕らは輪になって歩く

新潮クレスト・ブックス

ダニエル・アラルコン / 藤井 光

2016年1月29日

新潮社

2,420円(税込)

小説・エッセイ

内戦終結後、出所した劇作家を迎えて十数年ぶりに再結成された小劇団は、山あいの町をまわる公演旅行に出発する。しかし、役者たちの胸にくすぶる失われた家族、叶わぬ夢、愛しい人をめぐる痛みの記憶は、小さな嘘をきっかけに波紋が広がるように彼らの人生を狂わせ、次第に追いつめていくー。鮮やかな語りと、息をのむ意外な展開。ペルー系の俊英がさらなる飛躍を見せる、渾身の長篇小説。

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toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

デビュー作が面白かったので二作目のこれも手に取ってみました。 ペルー系の作者で舞台も恐らくペルーと思われる南米のある国。デビュー作同様、内戦の後という設定。 内戦前に人気があった劇団が、その内容を理由に劇作家が収監された作品を地方を回って再演するという企画をたてる。 企画に採用された若者と劇作家ら三人は地方巡業に出るのだが、その途中で遭遇した事件によって大きく運命が狂って、という話。 冒頭から物語は悲劇になること、そして特定の人物が不幸な運命を辿ることが暗示されているので読者としてはそれがいついかなる形で襲ってくるのかと思いつつ読んでいくわけだが、そういう展開か、と思わせられた。 途中から語り手が誰なんだ、という疑問も浮かぶのだけどその辺りも見事に処理されていて上手いな、という印象。かなり良かった。

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