すべての見えない光
新潮クレスト・ブックス
アンソニー・ドーア / 藤井 光
2016年8月26日
新潮社
2,970円(税込)
小説・エッセイ
孤児院で幼い日を過ごし、ナチスドイツの技術兵となった少年。パリの博物館に勤める父のもとで育った、目の見えない少女。戦時下のフランス、サン・マロでの、二人の短い邂逅。そして彼らの運命を動かす伝説のダイヤモンドー。時代に翻弄される人々の苦闘を、彼らを包む自然の荘厳さとともに、温かな筆致で繊細に描き出す。ピュリツァー賞受賞の感動巨篇。ピュリツァー賞受賞(小説部門)、カーネギー・メダル・フォー・エクセレンス受賞(小説部門)、オーストラリア国際書籍賞受賞、全米図書賞最終候補作。
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toruo
(無題)
2015年のピュリッツァー受賞作ということでちょっと重たい作品なのかなと躊躇しつつも手にとってみたが、さすがに素晴らしい作品で引き込まれてしまった。舞台は海に面した城壁で囲まれたフランスの街、サン・マロ。時代はノルマンディー上陸作戦の二ヶ月後くらい。資産家の大叔父を頼ってパリから父親と逃げてきた盲目のフランス人の少女と、炭鉱町の孤児院で育ったドイツの少年兵の二人が主人公。失明からパリから逃げ出してサン・マロでの生活に至る少女の物語と、優秀さ故に炭鉱町から抜け出しナチの士官養成学校に入ったものの若くして前線に送られてしまった少年の物語、それぞれの過去と現在が交互に語られていき、それぞれの人生が物語の終盤で一瞬交差する。もちろんヘヴィな物語なのだがサスペンスの要素も盛り込まれていて目が話せず一気に読めてしまう。生き残った者たちの後日談もあり読後感も良かった。素晴らしい作品だった。
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