オープン・シティ

新潮クレスト・ブックス

テジュ・コール / 小磯 洋光

2017年7月31日

新潮社

2,090円(税込)

小説・エッセイ

マンハッタンを彷徨する精神科医。街の風景とざわめきが揺り起こす記憶。街路に刻まれた歴史の痕跡と人々の声ー。数々の賞に輝き「ゼーバルトの再来」と讃えられた、ナイジェリア系作家のデビュー長篇。

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toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

ナイジェリア出身の作家の作品。アフリカ出身の作家の作品はあまり読んだことが無く、ゼーバルトの再来という評価も興味深かったので試しに手にとってみた。主要な舞台はアフリカではなくマンハッタン。知らずに手に取ったらエッセイか日記と思ったかも知れない。ある程度作家自身のバックグラウンドを反映したと思われる主人公はナイジェリア出身だがアメリカの大学を出てニューヨークで精神科医をしている。彼が特にあてもなく散歩しながら出会う人達との会話や頭に浮かぶ追想が綴られた形を取っている。ドイツ人との混血児として育ったナイジェリアのことや祖母を捜してさまよったベルギーのこと、そしてニューヨークでの出合いや自らの過去を責める声など。とりとめのない感じになりがちな形式ながら破綻もなくまとまっているのはさすが。

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