キューバ危機

ミラー・イメージングの罠

ドン・マントン / デイヴィッド・A.ウェルチ

2015年4月30日

中央公論新社

2,530円(税込)

人文・思想・社会

1962年、迫りくる全面核戦争。アメリカ・ソ連・キューバ。それぞれの立場から見た危機の原因・経過・影響。実証的な歴史叙述と鋭利な分析。最新の資料案内付き。

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みんなのレビュー (1)

toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

最近和解しつつあるアメリカとキューバ、そう言えばキューバ危機についてちゃんと読んだことが無いな、と思って手にとってみた。 キューバ危機についてはロバート・ケネディの回顧録が有名だが、あれは大統領選を意識した自己宣伝が入ってるので、ちゃんとした学者が書いた本のほうを…。 ミラーイメージング、つまり相手も自分と同じように考えるだろうということからいくつかの読み違いが生じた結果、核戦争の瀬戸際にいきなり立ってしまったケネディとフルシチョフ。 危機認識してからの両者が冷静に相手の立場を慮り、危機を収束させていく過程が見事。 そして後を継いだ両国指導者達がヴェトナム、アフガ二スタン、イラク、と全く教訓を活かせていないところも恐ろしい。 ヴェトナムのケースなどはケネディ兄弟以外の政策決定者は殆ど同じなのに…というところも非常に興味深く読みました。

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